年が明けても、そう簡単に人は変わるものではないが。
「今年こそは」
と気持ちを新たにするには良い区切りだ。
2020年は、世界中が停滞した。
色々なものが見えた。
人間という生き物の本質のようなものが露呈した。
人は簡単には変われない。
生体恒常性による調節機能といえばそれまでだが。
今回の新型コロナウイルス感染症によって強引に変えざるを得ない状況になった。
以前にもそんな強制力を持った事柄があった。
東日本大震災だ。今年で10年になる。
今だに原発は手をつけられない状況に置かれ、ニュースにならない状況を抱えて今でも不便な生活を送っている人たちがいる。
それに加えて、この騒ぎだ。
マスコミに踊らされて風評被害を喰らった経験から、正しく理解して恐れることの大切さを教えてくれたはずの大震災。
やはり、あれだけ不便な思いをしても、どこか他人事だったのだ。
ポリオを押さえ込みSARSの蔓延から世界を救った専門家がどれだけ説明しても、所詮他人事なのだ。
自分の体でさえも、症状を言葉にできている人は少ない。
私達セラピストは、そんな言葉にならない体の声を聴くことが仕事だ。
自分の辛さを他人事にしないように。
自分の事として解決に導く。
それが、自分に優しくすることだ。
決して甘やかすことと同義ではない。
辛い時は辛い。痛い時は痛い。
体の出す危険信号を無視すればするほど、他人事になっていくから。
自分の体の声を、五感を信じて聴き分けていこう。
地球の重力下で快適に過ごしていくために、大切な第一歩。